古事記・下巻
安康天皇の過ち
カルノミコが亡くなった後、第19代・允恭天皇の後を継いだのは、第20代・安康天皇でした。
ある時天皇は、同母弟・オオハツセ(第21代・雄略天皇)に、嫁を娶らせることにしました。
そこで天皇は、家臣のネノオミを叔父・オオクサカに遣わし、妹・ワカクサカを差し出すように言いました。
オオクサカはとても喜び、妹を差し上げることにしました。
しかし、天皇の使者に言葉だけを返すのは無礼だと考えたオオクサカは、喜びの心を示す品として、宝石と金で飾った冠をネノオミに持たせて帰しました。
ところが、ネノオミは冠を盗み取り、「オオクサカは縁談を断ったうえ、刀を抜いて怒った」と、天皇に嘘の報告をしました。
ネノオミの言葉を信じた天皇は大激怒し、すぐにオオクサカを殺すと、オオクサカの妻・ナガタノオオイラツメを自分の后としました。
名前 | |
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1 | 男性 木梨之軽太子(きなしのかるのみこ) |
2 | 男性 允恭天皇(いんぎょうてんのう) |
3 | 男性 安康天皇(あんこうてんのう) |
4 | 男性 大長谷王子(おおはつせのみこ) |
5 | 男性 根臣(ねのおみ) |
6 | 男性 大日下王(おおくさかのみこ) |
7 | 女性 若日下王(わかくさかのみこ) |
8 | 女性 長田大郎女(ながたのおおいらつめ) |
マヨワの復讐
オオクサカ殺害からしばらく経ったある日、天皇はナガタノオオイラツメと床に入って、昼寝をしていました。
すると天皇が、「私は常に思っていることがある。いずれマヨワが成人し、私が父を殺したことを知れば、復讐心を起こすのではないだろうか」と言いました。
実はその時、当のマヨワが宮殿の高床の下で遊んでいて、その会話を聞いていました。
真実を知ってしまったマヨワは、天皇が寝入った隙を見計らい、側にあった太刀で天皇の首を切り、ツブラノの家に逃げ込みました。
この時、マヨワはまだ7歳でした。
名前 | |
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1 | 男性 目弱王(まよわのみこ) |
2 | 男性 都夫良意富美(つぶらのおおみ) |