古事記

5分で読める「古事記」中巻(4)・欠史八代

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古事記・中巻

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欠史八代とは

欠史八代けっしはちだいとは、第2代・綏靖すいぜい天皇から第9代・開化かいか天皇まで、系譜の他には宮や陵墓の場所などしか記されておらず、詳しい業績が明かされていない8人の天皇のことを言います。

古い時代には初代天皇は崇神すじん天皇とされていましたが、のちに神武じんむ東征の神話が作られたため、その間を繋げるために架空の天皇が創作されたとも言われています。

そのため、この8人の天皇は実在が疑われています。

天皇名 名前
1 綏靖(すいぜい) 男性 神沼河耳命(かむぬなかわみみのみこと)
2 安寧(あんねい) 男性 師木津日子玉手見命(しきつひこたまてみのみこと)
3 懿徳(いとく) 男性 大倭日子鋤友命(おおやまとひこすきとものみこと)
4 孝昭(こうしょう) 男性 御真津日子訶恵志泥命(みまつひこかえしねのみこと)
5 孝安(こうあん) 男性 大倭帯日子国押人命(おおやまとたらしひこくにおしひとのみこと)
6 孝霊(こうれい) 男性 大倭根子日子賦斗邇命(おおやまとねこひこふとにのみこと)
7 孝元(こうげん) 男性 大倭根子日子国玖琉命(おおやまとねこひこくにくるのみこと)
8 開化(かいか) 男性 若倭根子日子大毘毘命(わかやまとねこひこおおびびのみこと)
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神武天皇の継承者争い

初代・神武天皇が亡くなると、タギシミミは義母・イスケヨリヒメを妻とし、自分と腹違いの兄弟3人を殺害しようと企みました。

これを知ったイスケヨリヒメは、歌を詠んで3人に危険を伝えました。

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綏靖天皇の即位

歌を聞いた3人の息子たちはすぐに危険を察知し、先手を打ってタギシミミを殺害することにしました。

次男・カムヤイミミが、三男・カムヌナカワミミ(第2代・綏靖天皇)に促され、太刀を手にタギシミミの宮殿へ忍び込みましたが、手足が震えて殺害することができませんでした。

その様子を見ていたカムヌナカワミミが次男から太刀を受け取ると、宮殿へ忍び込み、タギシミミを斬り殺しました。

その後、次男は臆病な自分は上に立つべきではないと、カムヌナカワミミに皇位を譲りました。

カムヌナカワミミは第2代・綏靖天皇となり、葛城かつらぎの高岡の宮で政治を行い、45歳で崩御しました。

長男・ヒコヤイは、摂津河内の茨田まむた氏と手島てじま氏など、次男・カムヤイミミは意富おおな氏、小子部ちいさこべ氏、坂合部さかいべ氏などの始祖となったと古事記には書かれています。

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その後の欠史八代

その後、第3代・安寧天皇から第9代・開化天皇まで、代々の皇子が後を継ぎましたが、詳しい業績は明かされていません。