古事記・下巻
雄略天皇の恋道中
河内にて
天皇が河内に出かけたある日のこと
志幾の大県主の家が天皇の宮殿に似た立派な家だったので、天皇は大激怒。家臣に家を焼き払うよう命じました。
大県主はお詫びの印として白い犬を献上したので、天皇は焼き払いを中止させ、その足でワカクサカベの家へ妻問に行きました。
そして、もらった犬を結婚の申し出の品として差し出し、ワカクサカベを皇后としました。
名前 | |
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1 | 男性 雄略天皇(ゆうりゃくてんのう) |
2 | 女性 若日下王(わかくさかのみこ) |
美和河にて
天皇が美和河(三輪川)に遊びに行った時のこと
河辺で洗濯をしていた美しい乙女・アカイコと出会い、「私が召すから、嫁ぐのではないぞ」と命じたのですが、天皇はそれをすっかり忘れていました。
月日が流れ、老婆となったアカイコが天皇を尋ねると、天皇はそのことをようやく思い出しました。
しかし、年老いて結婚ができないことを残念に思った天皇は、多くの品々と歌を贈ってアカイコを里へ帰しました。
名前 | |
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1 | 女性 赤猪子(あかいこ) |
雄略天皇の意外な一面
葛城山にて(その1)
天皇が葛城山に登った時のこと。
大きな猪が現れたため、天皇が矢を射ると猪が怒って近づいてきたので、怖くなった天皇は木に登ってやり過ごし、歌を残しました。
葛城山にて(その2)
再び葛城山に登った時のこと。
天皇一行と全く同じ格好の一行が向かいの山を登っていたので、天皇が名前を尋ねました。
するとヒトコトヌシの神と名乗ったので天皇は恐れ入り、自らの太刀と弓矢、お供の衣を神に捧げました。
名前 | |
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1 | 不明 一言主神(ひとことぬしのかみ) |
宴にて
大きなケヤキの木の下で宴を開いた時の事。
杯に落ち葉が入ったことに気付かずに、采女(天皇の身の回りの世話を行う女官)が天皇にお酒を勧めたところ、天皇は怒って采女を斬ろうとしました。
しかし采女が、杯に浮かぶ葉をオノゴロ等に見たたて歌を詠んだため、その罪を許されました。