古事記・下巻
仁徳天皇の浮気と皇后の嫉妬
「聖帝」と呼ばれた第16代・仁徳天皇ですが、女性関係はとても派手でした。
しかも、皇后イワノヒメは大変嫉妬深い人だったので、天皇はとても悩まされていました。
名前 | |
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1 | 男性 仁徳天皇(にんとくてんのう) |
2 | 女性 石之日売命(いわのひめのみこと) |
クロヒメとの話
天皇が吉備(岡山県)出身のクロヒメを宮殿に呼んだ時、皇后の嫉妬に震え上がったクロヒメは、実家に逃げ帰ります。
遠くのクロヒメの船を見た天皇が、思いを歌にして詠んでいると、運悪く皇后に聞かれてしまい、皇后はさらに怒り、クロヒメを船から降ろすと、吉備まで歩いて帰らせました。
名前 | |
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1 | 女性 黒日売(くろひめ) |
ヤタノワキイラツメとの話
皇后が宴のためのミツナガシワの葉を採りに木国(紀伊国)へ出かけている間、天皇は異母妹・ヤタノワキイラツメとねんごろな仲になりました。
木国からの帰路、このことを伝え聞いた皇后は、採った葉を全て海に捨てて実家がある葛城の方へと向かいました。
天皇は、家臣に歌を託して機嫌を取ろうとしましたが、皇后の心は変わりませんでした。
皇后と直に会った方がいいと、家臣から進言を受けた天皇は自ら皇后の元へ向かい、歌を詠むと、ようやく2人は仲直りしました。
名前 | |
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1 | 女性 八田若郎女(やたのわきいらつめ) |
天皇の失恋と皇后の情
ある時天皇は、異母妹・メドリに思いを伝えようと、異母弟・ハヤブサワケを使いに出しました。
しかしメドリは弟に想いを寄せていたので、2人はそこで結ばれてしまいます。
その後、メドリは弟に歌を贈るのですが、それは「天皇の首を取れ」という謀反を誘う内容でした。
人づてに歌を聞いた天皇は、すぐに軍勢を整えて派遣します。メドリと弟は山を越えて逃げましたが、途中で軍勢に追いつかれ、殺されてしまいました。
名前 | |
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1 | 女性 女鳥王(めどりのみこ) |
2 | 男性 速総別王(はやぶさわけのみこ) |