山王坂と切り通しについて
日吉神社から八鶴湖に通じるこの参道を山王坂と言います。
途中にあるS字状の切り通しは、嘉慶元年(1387年)に日吉神社が現在地に移転した際に造られたとか、慶長19年(1614年)に御成街道造成の際に開削されたなどの説があります。
※御成街道とは、徳川家康の命令で作られた船橋と東金を結ぶ約37kmの道です。
道陸神
日吉神社から山王坂を下りていくと、右手に道陸神が現れます。
道陸神は、道路の悪霊を防ぎ、道行く人の安全を守る神様です。
この神様は足腰を治すとも伝えられ、人に見られずにわらじを備えればご利益があると、現在でも人々から親しまれています。
切り通し
切り通した壁面から、何層にも重なる地層の様子がうかがえます。
壁一面から清水が染み出ていて、特に水が多い場所は粘土層になっています。
参道脇では細い水路となって水が流れていることから、この辺りは多くの水を含んでいるようです。
写真では分かりにくいですが、実際は壁が汗をかいたように水が滴っています。
権現滝
更に進むと左手に権現滝が現れます。
とても小さな滝ですが、その清らかさに心が癒されます。
権現滝という名前の由来は定かではありませんが、
- 日吉神社 = 山王権現
- 徳川家康 = 権現様
のどちらかから付けられた名前だと推測できます。
ただし、家康公が日吉神社を参篭した翌年、大願成就の御礼として本殿改築を命じていることから、家康公説が濃厚かもしれません。
※権現とは日本の神の称号の一つで、徳川家康は東照大権現の神号を持っています。
参考 あわせて立ち寄りたいおすすめスポット
アクセス
山王坂の切り通し(さんのうざかのきりとおし)
- 住所:千葉県東金市台方
- 入場料:無料
- 駐車場:無
- トイレ:無
- 公式サイト:無
駐車場はありませんのが、日吉神社(表参道)の駐車場を利用すると良いでしょう。
ただし、駐車場は住宅街の分かりにくい場所にあるので、カーナビを日吉台霊園にセットすると良いでしょう。
※八鶴湖~日吉神社間を歩く場合は、八鶴湖駐車場を利用しましょう。
駐車場を出て、日吉台霊園方面に向かって歩きます。
左側に「鴇ヶ峯の小径(探鳥道)コース」の標識がありますので、矢印通りに進んで下さい。
入り口からは長い階段が続きます。
最後に
切り通しは足元が滑るので、歩きやすい服と靴で行きましょう。
また、夏場は蚊が多いので注意が必要です。
今回は日吉神社から権現滝までしか行きませんでしたが、涼しくなったら八鶴湖から日吉神社までのフルコースを歩いてみたいと思います。