笠森観音とは
笠森観音は、延暦3年(784年)に天台宗の開祖・最澄が楠の霊木で十一面観世音菩薩を刻んで安置し、開基されたと伝えられています。
正式名は「大悲山 楠光院 笠森寺」と言い、「坂東三十三観音札所」の第三十一番札所として古来より巡礼の霊場となっています。
参道
道路を挟んで駐車場の向かいに入口があります。
入口の左手には、参拝者を見守るかのように、お地蔵様が並んでいました。
本堂までは緩やかな長い階段を登って行きますが、股関節の調子が悪い私にとって、上りは少しきつかったです。
三本杉
くっついているは手前の二本だけに見えますが、覗いてみると三本ともしっかりとくっついていました。
子授楠
木の根本がトンネルになっていて、のぞき込むと観世音菩薩像が顔を出します。
このトンネルをくぐると、子授けのご利益を頂けるそうです。
芭蕉句碑
上総国最古の芭蕉句碑です。
中央が松尾芭蕉、右が各務支考、左が渡辺雲裏となっています。
山門
二天門と呼ばれる山門には風神雷神が立っており、その後ろには閻魔大王と奪衣婆が座っています。
右に風神。
左に雷神。
風神の後ろに閻魔大王。
雷神の後ろに奪衣婆と仏さまが座っています。
※奪衣婆とは人が死んだ後に最初に出会う冥界の官吏で、亡者から剥ぎ取った衣の重さで罪を計り、死後の処遇を決めます。
観音堂
長元元年(1028)年後一条天皇の勅願により建立された観音堂は、日本唯一の「四方懸造」という特殊な建築様式です。
ちなみに懸造とは、崖などの高低差が大きい土地に、長い柱や貫で床下を固定してその上に建物を建てる建築技術です。
京都の清水寺に似ていますが、笠森観音は崖ではなく岩全体を覆うように建っています。
観音堂を支える61本の柱の間から、ゴツゴツとした岩肌が見えていて、その様子に圧巻されます。
岩場で足場が悪いですが、造りは極めて強固なのだそうです。
観音堂入口の屋根に施された彫刻。
とても見事な龍です。
観音堂の周りを一周すると小さな祠がありました。
しゃがんで中を覗いてみると、つやつやとした可愛らしい大黒様が座っていました。
仁王門
境内の右奥にひっそりと建っている門。
左右に仁王様が立っています。
手水舎
上部には、手を洗い口をすすぐという意味の「盥漱」という文字が書かれています。
宝篋印陀羅尼塔
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アクセス
笠森観音(かさもりかんのん)
- 住所:千葉県長生郡長南町笠森302
- 電話:0475-46-0536
- 駐車場:有
- 拝観料:大人300円・小人100円(御堂や山林の維持のためご協力ください)
- 参拝時間:4月〜9月(8:00〜16:30)、10月〜3月(8:00〜16:00)
- 公式サイト:http://kasamori-ji.or.jp/