鳳来寺観音堂とは
鳳来寺観音堂は、室町時代後期(1467年~1572年)に建立された、桁行三間、梁間三間、一重、寄棟造、茅葺のこじんまりとした観音堂で、昭和6年(1931年)12月14日に国指定重要文化財となりました。
元々は、善福寺にありましたが、明治16年(1883年)に鳳来寺に合併され、観音堂は善福寺旧地に残されました。
昭和41年(1966年)に解体修理が行われた際、現在の位置に移っています。
善福寺は、この地の豪族であった土橋忠勝が居城の吉沢城守護のために建立したお寺と言われています。
観音堂裏手の吉沢城は平蔵城の支城として築かれましたが、天正18年(1590年)、豊臣秀吉軍の攻撃によって平蔵城が落城すると、吉沢城も運命を共にしたと言われています。
しかし、観音堂だけは数奇な経緯をたどって今日に残っています。
ご詠歌の額
西国五番の寫
まいるより
頼みをかくる葛井寺
花のうてなに
むらさきの雲
花山法皇が葛井寺を巡礼した際に詠まれた歌で、意味は以下の通りです。
「葛井寺のご本尊は、霊験あらたかで、たび重ねてお参りすると願いが通じ、御利益があると伝えられています。
特に、藤の花の季節に訪れ、境内にある藤の花を見上げると、その素晴らしい花は、さながら紫色の雲のようで、高貴な気分になりありがたさを感じます。」
※鳳来寺は、西国五番札所河内の国の「紫雲山葛井寺(大阪府藤井寺市)」の分身だと言い伝えられ、ご本尊、ご詠歌も葛井寺のものと同じです。
市原ふるれんネット「西願寺、鳳来寺及び観音堂ご詠歌」より引用
お地蔵様
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アクセス
鳳来寺観音堂(ほうらいじかんのんどう)
- 住所:千葉県市原市吉沢237-1(鳳来寺)
- 駐車場:有
- 参拝時間:自由
- 公式サイト:無