十枝の森とは
十枝の森は十枝雄三氏の屋敷跡で、15代当主・澄子さんが大網白里市に寄贈した森です。
森の自然は10代当主が明治初期に京都から持参したイロハモミジの群生と、400年を過ぎた楠木とトチノキ、ケヤキなどの大木や、四季に咲く野草の花などの豊富な自然が形成されていて、近隣住民の「癒しの森」として親しまれています。
特に紅葉の季節は美しく、千葉の隠れた名所となっています。
※11月下旬から12月初旬が見頃です。
十枝雄三氏の功績
十枝家の14代当主・十枝雄三氏は明治6年(1873年)に東金市押堀に生まれ、両総用水の実現に生涯を捧げた人でした。
福岡村(現在の大網白里市内)村長時代の昭和8年、9年と大干ばつに直面し、無報酬の県会議員時代の昭和15年には、それをさらに上回る大干ばつに見舞われました。
農業用水だけでなく生活用水にも困窮する九十九里地域のため、利根川から水を引くという大事業を提案し、水害で悩む佐原出身の県議・坂本斉一氏とともに、香取から長生地域の51カ町村と結束して、引水事業を国家事業に昇格させました。
戦争のため、事業は一旦中止になりましたが、戦後は当時の東金町長・能勢剛氏と両総事業所長・瀬戸忠武氏とも協力し、GHQと粘り強い交渉をした結果、アメリカから5億円(現在では約12兆円)の建設資金を出させることに成功しました。
十枝氏は、引水事業などのために家屋敷を担保に借財し、土地や財産など全てを失ってまでも事業を完成させることに尽力しましたが、両総用水の完成を見ないまま84歳で逝去しました。
その遺徳をたたえられた十枝氏は、大網白里町の名誉町民第1号となりました。
帰山荘
次女の澄子氏が、父雄三の借財で失った屋敷を取り戻した後、地元、北吉田の村民が感謝の気持ちを込めて寄贈した建物です。
澄子氏はこの帰山荘を住居として、38年間暮らしました。
森の様子
11月27日の時点では、まだ色づき始め。
管理人さんの話によると、紅葉の見ごろは12月初旬とのことでした。
紅葉の様子(2020-12-07)
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アクセス
十枝の森(とえだのもり)
- 住所:千葉県大網白里市北吉田758
- 電話:0475-70-5152(十枝の森を守る会 事務局代表・佐藤)
- 入場料:無料
- 駐車場:有
- トイレ:有
- 公式サイト:https://toedanomori.jimdofree.com/