デジカメ、一眼レフ、ミラーレス一眼の基礎である「絞り」を要点だけまとめてみました。
絞りとは
絞りの仕組み
デジカメのレンズの後ろには絞りを調節する絞り羽根があり、この羽根を開閉して光が通る穴の大きさを変えます。
- 絞り羽根を開けると穴が大きくなり、光を取り込む量が多くなる
- 絞り羽根を閉じると穴が小さくなり、光を取り込む量が少なくなる
絞りとF値
絞りの大きさの違いを表したのがF値です。
F1.4、F2、F2.8、F4、F5.6、F8・・・のように基準となる値が決まっています。
絞りの調節
絞りを変えるには、絞り優先モード(AまたはAvモード)で撮影します。
ダイヤルを回してF値を設定すると、シャッター速度は自動で決まります。
絞りを開ける
絞りを開けるとは、F値を小さくすることです。
数値が小さくなるにつれ、ボケる範囲が広くなります。
レンズの絞りがもっとも開いた状態を「開放F値」と言います。
SONY NEX-5 / SIGMA 30mm F2.8 EX DN
絞り値をF2.8にして撮影。
ピントを合わせた中央の紅葉はくっきりとしていますが、背景全体がボケています。
絞りを絞る
絞りを絞るとは、F値を大きくすることです。
数値が大きくなるにつれ、くっきりとピントが合う範囲が広くなります。
SONY NEX-5 / SIGMA 30mm F2.8 EX DN
絞り値をF8にして撮影。
ピントを合わせた中央の紅葉だけでなく、全体がシャープになりました。
絞りの調節による違い
開ける ← 絞りの調節 → 閉じる(絞る) | |||
F1.4 | F2.8 | F5.6 | F11 |
広くなる ← ボケの範囲 → 狭くなる | |||
明るくなる ← 明るさ → 暗くなる | |||
早くなる ← シャッター速度 → 遅くなる |
レンズとF値の関係
レンズには、焦点距離とF値が表示されています。
ズームレンズの場合、焦点距離によって開放F値が変わるものと変わらないものがあります。
可変レンズの場合はF値が変わる
例 55mm-210mm F4.5-6.3 レンズ
広角側(55mm)の開放値がF4.5、望遠側(210mm)の開放F値がF6.3と変動します。
通しレンズの場合はF値は変わらない
例 18mm-105mm F4 レンズ
広角側(18mm)、望遠側(105mm)であっても開放F値はF4のままです。
ちなみに、焦点距離と開放F値が固定された「単焦点レンズ」というものもあります(例 35mm F1.8)。
レンズの開放F値を確認する方法
- 撮影モードを絞り優先(Aモード)にする
- 焦点目盛を任意の数値に合わせる
- ダイヤルを回してF値を最小まで下げる
ちなみに私が使っているレンズは、18mm-55mm F3.5-5.6です。
レンズには焦点目盛が18、24、28、35、55と書かれており、各々の数値で確認したところ、開放F値が次のように表示されました。
また、F値を最大まで上げると、55mmではF32まで設定することができました。
焦点距離 | 開放F値 | 設定可能F値 |
---|---|---|
18mm | F3.5 | F3.5~F22 |
24mm | F4 | F4~F25 |
28mm | F4 | F4~F25 |
35mm | F4.5 | F4.5~F25 |
55mm | F5.6 | F5.6~F32 |
※開放F値はレンズによって異なります。