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飯高檀林跡・飯高寺(千葉県匝瑳市)

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飯高檀林跡(飯高寺)とは

飯高檀林は、日蓮宗最古・最大・最高の学問所で、関東三檀林の一つです。

関東三檀林

  • 飯高檀林 / 妙雲山 飯高寺はんこうじ(千葉県匝瑳市)
  • 小西檀林 / 妙高山 正法寺しょうぼうじ(千葉県大網白里市)
  • 中村檀林 / 正東山 日本寺にちほんじ(千葉県香取郡多古町)

天正てんしょう8年(1580年)、教蔵院日生きょうぞういんにっしょうによって飯高に檀林が開かれました。

天正元年(1573年)、飯塚の光福寺に要行院日統ようぎょういんにっとうが学室を開き、その話を聞いた豪族・平山常時の要望により、飯高で勉強会が行われました。

その時に人がたくさん集まり、1人で教えるのは大変なので、天正7年(1579年)に京都から教蔵院日生きょうぞういんにっしょうを招き、2人で飯高檀林の前身になる学室を飯高の妙福寺に移しました。

天正8年(1580年)に平山氏から居城が寄進され、その地(現在の場所)に移って開かれたのが飯高檀林です。

天正19年(1591年)、徳川家康から寺領の寄進を受けるとともに、日蓮宗の宗門根本檀林として公認され、以後徳川家の保護を受けてきました。

特に、家康の側室・養珠院(お万の方)の信仰が厚く、その子、水戸頼房・紀伊頼宜の寄進等により規模が整えられました。

明治5年(1872年)の学制発布により、明治7年(1874年)に廃檀となって294年の長い歴史を閉じましたが、後にその名跡を立正大学が継いでいます。

※飯高寺は、檀家が存在しない珍しいお寺でもあります。

檀林とは、室町末期から江戸時代にかけての僧侶の学問修行場です。檀林は「栴檀林せんだんりん」の略語で、僧侶の集まりを栴檀(香木の白檀)の林に例えて、高貴な人々の集団になぞらえたものと言われています。
飯高檀林跡は、映画「忍びの国」(嵐・大野智主演)、NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」、NHK大河ドラマ「西郷どん」「麒麟がくる」等のロケ地でもあります。
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総門

飯高檀林跡南駐車場から400mほど歩くと、総門に到着します。

総門に近づくにつれ、急な上り坂になっていました。翌日は筋肉痛になるのでは?と思うほど歩くのがキツかったです(実際は大丈夫でした)。

総門は高麗門様式銅板葦の建造物で、延宝えんぽう5年(1680年)中野善五左衛門の建立とされています。

ちなみに、講堂へと続く杉並木は、慶安けいあん3年(1650年)の講堂焼失後に紀州熊野杉の苗が植林されたものと考えられています。

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空堀跡

総門をくぐって表参道を進んでいくと、右手に空堀跡が見えます。

檀林の敷地は、かつて平山氏が居城した飯高城があった地でもあるので、堀はその名残と思われます。

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廟所

さらに進み、右手の奥まった場所に廟所があります。

ここには、歴代の化主(檀林長)の供養塔が並んでいます。

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一切経蔵

杉林の参道ですが、中腹まで進むと日が当たる場所に立派な紅葉の木があり、その先に一切経蔵が建っています。

ここは経文や諸文書を収める場所で、寛文12年(1672年)に建立され、天明てんめい2年(1782年)に再建されました。

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立正大学発祥の地の碑

講堂敷地手前には、「立正大学発祥の地」と彫られた碑があります。

法華経の思想を建学の精神として高く掲げる立正大学は、かつて日蓮宗の再興教育機関であった飯高檀林を起源としています。

かつては大檀林として多くの学徒を集めて栄えていましたが、明治期に檀林が廃止されると東京芝二本榎に小教院が設立され、これが後に日蓮宗大学林となり、大学令によって立正大学が設立されました。

大学の源流をたどっていくと、飯高檀林が日本最古の大学と言われるのも頷けます。

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題目堂

立正大学発祥の地の碑の先に題目堂があります。

建立時期は定かではありませんが、18世紀頃の建立と考えられています。

ここは学僧たちが上級試験に合格するよう祈願した場所と伝えられています。

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稲荷社

題目堂の向かいに建っていて、祭神は「古能葉稲荷大明神このはいなりだいみょうじん」です。

ここにも古い言い伝えがあります。

その昔、檀林の大講堂の前庭で狐の足跡を見つけました。僧たちは狐を探し回りましたが見つからず、数日が経ちました。

すると今度は、「南無妙法蓮華経」と書かれた木の葉が庭に落ちていました。

それから数年が過ぎ、上人の入山式が行われた日に大酒盛があり、無礼講でみんな酔いつぶれるほど飲みました。酒宴が終わり、僧たちが引き揚げる中、一人の僧が酔いつぶれて動こうとしなかったので、上人が尋ねたところ、僧の正体が狐だと分かりました。

狐は表参道の橋げた近くの穴に住んでいて、毎日学僧の唱える法華経の教えに感動して勉強がしたくなり、何年もの間授業に出席していました。その間に色々な教えの奥義を身につけ、学僧たちに法門を指南するほどになりました。

これを聞いた上人は、その努力に対して、僧に化けていたことを許してやりました。

狐はこれから後、法華経の教えを守る一族として仕えることを誓うと、上人は狐のために、大講堂の前庭の一角に祠を作って住まわせました。

後に、この祠は古能葉稲荷大明神と呼ばれ、久遠寺本仏くおんじほんぶつの身代わりとして信仰されるようになりました。

今でも五穀豊穣神として、願をかけ、成就の御礼に赤いのぼりを立てる人が大勢いるということです。

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祟石

石塔が3基並んで建っています。

右は「南無妙法蓮華経法界万霊」と刻まれた題目塔です。

左は道しるべで、正面には「飯高檀林道」、側面には「いいたか」「てうしみち」と刻まれています。

中央は祟り石で、この石にまつわる話が残っています。

飯高檀林の総門前に石段をつくることになり、江戸で買った石を小見川まで船で運んできました。

その後、陸路で石を運ぶ際、途中の村に住む男がそのうちの一つを盗んでしまいました。

すると、その男の家に不幸が続いたので、石を盗んだ祟りだということになりました。

そこで、懺悔のために「祟石」と刻み、石を檀林に戻したそうです。

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鼓楼

講堂右手前にあるのが鼓楼です。

享保きょうほう5年(1720年)の建立とされていて、木造入母屋造茅葺きとなっています。

檀林での1日は、ここで鳴らされる太鼓で始まります。授業開始の合図もこの太鼓で行われ、音が鳴り終わらないうちに着席していないと遅刻となり、授業を受けることができませんでした。

太鼓の音はとても大きく、約15km先の九十九里浜まで聞こえたとも言われています。

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鐘楼

講堂左手前にあるのが鐘楼で、木造入母屋造こけら葺きとなっています。

建立年は不明ですが、梵鐘は寛永かんえい16年(1639年)に江戸鋳物師によって鋳造されました。

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講堂

参道正面にある大きな建物が講堂です。

慶長けいちょう元年(1596年)に最初の講堂が建てられましたが、現在の講堂は慶安けいあん4年(1651年)に再建された、木造入母屋とち葺きのものとなっています。

徳川家康の側室・お万の方は日蓮宗の熱心な信者で、第3世・心性院日遠しんしょういんにちおんに深く帰依し、慶安元年(1648年)に講堂を寄進しました。しかしその後火災にあい、再建されたのが現在の講堂です。

右手前にある楓は、お万の方が手植えしたものです(現在は2代目)。

↓↓↓ お万の方についてはこちらで紹介しています。 ↓↓↓

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講堂の裏には橋廊下が。

廊下の横には500株の牡丹が植えられ、訪れた人を楽しませてくれます。

※例年4月下旬頃が満開です。

廊下の先は庫裡となっています。

庫裡入口の門は閉鎖されていましたが、横にある美しいシダレモミジに目を奪われました。

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おすすめの季節

桜や牡丹が満開の4月、あじさいが美しい6月、もみじが色づく11月がオススメです。

逆に、花粉症の人は杉花粉が多い2~3月は避けた方が良いでしょう。

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アクセス

飯高檀林跡(いいだかだんりんあと)

南駐車場には観光案内所があり、おみやげや御朱印(書き置き)が用意されています。

駐車場は南と北にありますが、池田堤・妙福寺・飯高神社を見学する場合は南駐車場、天神の森を見学する場合は北駐車場を利用することをお勧めします。

飯高寺周辺は広くて道のアップダウンがきついです。歩き慣れていない人は、立ち寄る場所によって駐車場を移動した方が無難です。

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参考資料

御朱印でめぐる千葉のお寺
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千葉 ぶらり歴史探訪ルートガイド
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