千葉県の養老川沿いには、小さな滝がたくさんあります。
休憩のために養老渓谷観光センター「山の駅 養老渓谷 喜楽里」に立ち寄ると、「遠見の滝」の看板が見えました。
前来た時には気づかなかったな~。
せっかくなので、見学を兼ねて写真撮影をしてきました。
遠見の滝について
遠見の滝とは、先人が水辺の実り豊かな大地を夢に見て、長い歳月をかけて掘り進め、人々の願いを実現させた養老川水系外出川の川廻しの滝です。
遠く(未来)を見て、人々の願いを叶えたことから「遠見の滝」、願いを叶えてくれる滝と言われています。
川廻しとは、新田開発などで河川流路を変更するために掘削した場所です。江戸時代から明治時代にかけて房総半島の養老川や小櫃川流域で多く行われました。SNSで話題になった「亀岩の洞窟・濃溝の滝」も川廻しでできた人工瀑のひとつです。
2017年に洞窟内で崩落がありましたが、2021年に木道や柵が設けられ、近くまで行けるようになりました。
駐車場から目と鼻の先にあるので行きやすく、濃溝の滝に比べると知名度が低いので、穴場中の穴場的な観光スポットだと言えます。
滝は小規模ですが、古人が手作業で掘ったと思われるトンネル内の様子には、目を見張るものがあります。
老川露頭について
老川露頭は、養老渓谷観光センターの敷地内から見える大規模な地層です。
この地層は「上総層群(大田代層)」にあたり、およそ90~110万年前に形成されました。
上部の縞模様のうち白い部分は泥岩、黒い部分は砂岩で、これらは長い年月をかけて海底に沈殿したものが押し固められて岩盤となり、その後、地殻変動によって隆起したことで現在の形になったとされています。
露頭とは、野外において地層・岩石が露出している場所です。
アクセス
遠見の滝(とおみのたき)・老川露頭(おいかわろとう)
- 住所:千葉県夷隅郡大多喜町小田代148-24 養老渓谷観光センター「山の駅 養老渓谷 喜楽里」敷地内
- 入場料:無料
- 駐車場:有
- トイレ:有
- 公式サイト:無
最後に
滝や露頭の案内看板は小さく、建物から離れた場所に設置されているので、つい見落としてしまいがちですが、喜楽里に寄った際にはぜひ覗いてみてくださいね。